上級機「DCD-1630/1630G」の設計思想を継承し、音質、機能、デザイン
の
全てに
クラスを超えたクオリティーを獲得した、1989年
に
定価59,800円
で
発売されたデンオンの優秀機で
す。
当時のカタログのキャッチコピーは「美しい表情も、音楽の才能です。
表現したいのは、静寂の透明感、そして余韻の美しさ。
D/A変換部には、
小音量時のゼロクロス歪を完全に排除したリアル
20bit
ラムダSLC
を搭載。
20ビット出力の8倍
オーバー
サンプリングデジタルフィルター
との組合せ
に
より、微小信号の再現
能力を飛躍的に高め、静寂の透明感
や余韻の
美しさ
を余すところなく表現
します。」
オーディオ部やディスプレイへ電源を別々に供給する独立4電源回路を
採用
することで、相互の回り込みノイズや電圧変化による音質劣化を
防止し、
繊細な音を保っています。
左右チャンネル独立構成のアナログ回路、低反発ゴムとコイルスプリング
に
よる
新2重ピックアップフローティングメカ、トップ&ボトムカバーの
高剛性
対策
など、徹底した低重心・高剛性化が図られています。
音を楽しむ多彩な機能には、CDストップ時はディスク、プログラムを問わず
総曲数と総時間を表示。演奏中はトラック、インデックス、演奏曲経過時間
はもちろん、TIME MODEキーで演奏曲の残り時間、ディスクの総残り時間を
表示。ミュージックカレンダーでは残り曲数が、CALLキーではプログラム順
が分かります。またオートエディット時の2分割振り分け時間も表示します。
曲間無音部約4秒オートスペース、トラック順全曲/プログラム順全曲/1曲/
A-B間リピート再生、
3モードサーチ(インデックス/オート/マニュアル)
の他、
最大20曲プログラムに対応した10キーダイレクト選曲があります。
嬉しい機能として、ディスプレーの明度を4段階で調整出来る
ディスプレー
ディマー機能があります。また、好みの個所でフェードイン/フェードアウト
が可能なフェーダー機能までついています。
トレー開閉、再生、スキップ、サーチ等の基本動作を正常確認済です。
アナログ
出力
端子(固定/可変)をアンプに繋いでの音だし、ヘッドホン
の使用、
光
デジタル出力も
問題ありません。
自作のCD-Rも難なく
再生
するので
ピックアップは元気です。
<当時の評論家のコメント>
全体的な音の印象としては、大変柔らかみがあって、耳に刺さるような
刺激的なサウンドではないので、ゆったりとした気分で音楽に浸ること
が出来る。それでいて高音の切れ味もしっかりとあり、甘さを感じさせ
ない。またティンパニーや大太鼓といった重低音もどっしりと大変力強く
胸に迫るような迫力を伴う。クラシック音楽のピアニッシモで演奏される
ところに注意して聴くと、小音量時の音が見事に分離されており、例えば
フルートなどはかなり澄んだトーンに聴こえる。とかく弓でこすって演奏
するバイオリン等の弦楽器は、デジタルの場合そのこする音が弱音の
時に
耳につくものだが、本機ではそれがない。また同じ弦楽器でも、
打楽器
的
機能を持つピアノのピアニッシモの音は、これも崩れたような
音に
なって
再生される機種が多いのだが、本機の場合は丸っこい
スマート
形
の音の
粒立ちの良さが連想される程で、表現力が豊かな
一面を
持っている。
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